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山下翔『温泉』

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第44回(平成30年度)現代歌人集会賞 つぶやくような言葉の一つ一つが、三十一音という歌の詩形に収まっていくようだ。山下さんは生来の豊かな感性を秘めているが、感性だけでは佳い作品は生まれない。(略)二十代ということを考えれば、華やかな世界に憧れるのはよい。しかし、歌を華やかにする必要はない。いぶし銀のよさという言葉もあるではないか。山下さんには、相応しい世界であると勝手に思っている。(外塚喬「栞」より) 店灯りのやうに色づく枇杷の実の、ここも誰かのふるさとである 草食んでぢつとしてゐる夜の猫とほいなあ いろんなところが遠い ほむら立つ山に出湯のあることをあたりまへにはあらず家族は