
新鋭短歌シリーズ56
『エモーショナルきりん大全』
上篠 翔
監修:藤原龍一郎
四六、並製、144ページ
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-489-5 C0092
http://www.kankanbou.com/books/tanka/shinei/0489
上篠翔の短歌の特徴はスピードである。
そして、スピード感とスピードとはちがう。
スピード感はスタイルであり、スピードは本質だ。
口語のスピードの快感を存分に味わってほしい。
(藤原龍一郎)
【著者プロフィール】
上篠 翔(かみしの・かける)
玲瓏所属。粘菌歌会主催。2018年「エモーショナルきりん大全」で第二回石井僚一賞を受賞。インターネットをやっています。
Twitter:@KamisinOkkk
メール:[email protected]
【5首】
アリス お茶もういいよ アリス 泣かないで 薇ほどけば夏が終わるよ
っこ って何 生きあいっこするわたしたち朝から氷くちうつしてく
能あるきりんは首を隠す んなわけねーだろ剝きだして生きていくんだ光の荒野
花みたい、それはやさしい揶揄でしたいいよ花ならお墓に似合う
ああみんなねむれずにいてどろみずのあふれる淵の花壇、雨ざらし
【新鋭短歌シリーズ】
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
http://www.shintanka.com/shin-ei/