『救命』
犬養楓
四六判、並製、160ページ
定価:本体1500円+税
ISBN 978-4-86385-509-0C0092
明日それが延命治療になろうとも救命の灯を今日は消さない
歌集『前線』からわずかに一年
コロナはついに第六波を迎え
一人でも多くの救命を、と
医療従事者の闘いはつづく。
2022年2月下旬全国書店にて発売。
【収録歌より】
レッドゾーンの扉開ければ陰圧の方へ前線移動していく
市内での聖火リレーは中止され冷凍ワクチン静かに届く
一日の危険手当の千円で使い捨てたる靴下を買う
四度目の波と三度の宣言と二度目の春と一度きりの死
諦めることを諦め今日明日も人を救いに病棟へ行く
筆舌に尽くせぬ日々を歌に詠むことにも慣れし第六波なり
【著者プロフィール】
犬養楓(いぬかい・かえで)
1986年愛知県生まれ。
18歳より短歌を始める。
現在、救急科専門医として救命救急センターに勤務。
cakesクリエイターコンテスト2020佳作。
第63回短歌研究新人賞候補。
2021 年歌集『前線』、小説『トリアージ』刊行。
note:tanka2020
twitter:@tanka2020
http://www.kankanbou.com/books/tanka/0509