『わたしの嫌いな桃源郷』
初谷むい
四六判、上製、144ページ
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-519-9 C0092
装丁 佐々木俊
不完全なぼくらの、完全な世界へのわるぐち。
─────志磨遼平(ドレスコーズ)
『花は泡、そこにいたって会いたいよ』の初谷むい、待望の第二歌集。
2022年5月中旬発売予定です。
【収録歌より】
それはたとえば、百年育てて咲く花を信じられるかみたいな話?
そばにいるだけがすべてじゃないぜ月は光るだけがすべてじゃないぜ
もちもちの愛 もちもちの逃避行 どこまでを希望と呼ぶのだろう
風が強い、でも諦めないフリスビー楽しい 祈りぐせのあった頃
爪切りを貸したら爪と爪が混ざる爪切りの中 永く 生きてね
【著者プロフィール】
初谷むい(はつたに・むい)
1996年生まれ、札幌市在住。第一歌集『花は泡、そこにいたって会いたいよ』(書肆侃侃房、2018年)。
http://www.kankanbou.com/books/tanka/0519