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あなたはわたしを拡大して
体と言葉が通じないので泣いている
わたしは見守る役だ
(「荒れる木星表面」)
「口が互いに開き合い/迎えにきてくれる人を望んでいる/聡明な馬、正しい矢のように/行きたい場所がある気がする」(「帯の彫刻」)。離れ、広がっていくわたしたちの時間を、繊細になぞってゆく。中原中也賞、野間文芸新人賞をうけた注目詩人による、待望の第2詩集。
好評重版!
装画=著者
著者プロフィール
井戸川射子 (イドガワイコ) (著/文)
2019年、詩集『する、されるユートピア』で第24回中原中也賞を受賞
21年、小説集『ここはとても速い川』で第43回野間文芸新人賞を受賞