original
『寺山修司 彼と私の物語―九條今日子の告白』
青目海
ISBN978-4-86385-584-7 C0095
本体:¥1900円+税
四六判、並製、280ページ
http://www.kankanbou.com/books/essay/0584
寺山修司没後40年
「青目……寺山のこと、好きだった?」
恋人、元妻、師、同志として、生涯を寺山修司のパートナーであり続けた九條今日子が、晩年に再会した著者にだけ開いて見せた思い出の小箱。誰にも見せることのなかった寺山の素顔に胸打たれる。
元天井桟敷の著者が綴る今は亡き九條今日子と寺山修司の物語。
誰かと話したくなる時がある。ふっと自分の心のうちを吐露したくなる日。九條さんにもそんな逢魔時があって、相手に選ばれたのが青目海だった。
本書で語られる九條さんの心うちは、生々しい。私には知り得なかったことばかりだ。会ったこともない女性像が立ち上がって驚いてしまう。それは青目海にとっても同じ体験だったのかも知れない。だからこそ書き残したかったに違いない。急に、九條さんに逢いたくなった。
――萩原朔美(前橋文学館館長)