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笠木拓『はるかカーテンコールまで』(港の人)

2,200円

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「何者かであろうとしなくていいから、歌は好きだ。この歌の形が決まるまでは、ずっと、果てなく歩けるだろう。夏の夜のにおい。ひとつの歌から次の歌へ、僕は歩いている」(あとがきより) 研ぎすまされた五官を穏やかな音色で包みこみ、ときには微笑みを浮かべながら、はかないものたちに寄り添う心やさしき歌人。現実の切なさに身をひたしながらも、遠く遥かなものへの憧れをたずさえ続ける芯の強さ。年齢や性別をこえたものへと届けとばかりに詠まれた歌は、多くの読者の胸を焦がすだろう。2009年から19年までの10年間に作った歌、全343首をおさめた青春歌集の傑作が生まれる。 第2回高志の国詩歌賞受賞 第46回歌人集会賞受賞 ■本歌集より ショッピングモールはきっと箱舟、とささやきあって屋上へ出る 鳥はその喉に触れえず鳴くものを地上の声を飛び越えてゆく 沈黙をやさしく許すひとといて月には水のない海がある 魚でも獣でもない少年の膝に眠っている万華鏡 ひかりのシャワーを浴びてぼくらは静謐と呼べる時間のなかを歩いた 終バスを映画で逃す 雨音をやがて失う世界を歩む ■目次 I 木馬と水鳥/もう痛くない、まだ帰れない/starry telling/フェイクファー II ラウンダバウト/声よ、飛んでいるか/サマータイム/月影の道/論より小鳥/傘には名前/千年一夜 III For You/うたかた/半月ほど西日/噓と夏の手/pink IV 正夢/ラネーフスカヤだったわたしへ/客演/むしろ心を薄くして/バスタ新宿/デッドエンドを照らす/何もなかったように/雨音をやがて失う/前日譚 あとがき ■著者 笠木拓(かさぎ・たく) 1987年新潟生まれ。石川育ち。 2005年から短歌を作り始める。翌年、「京大短歌」に参加。 2013年からユニット「金魚ファー」としても活動。 第58回角川短歌賞佳作。第6回現代短歌社賞次席。 現在、「遠泳」同人。

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