2018年短歌研究新人賞受賞の第一歌集。
校舎から飛び降り、車にはねられながらも、生きながらえる。
「おかしないい方になるが、高度な無力感が表現されている。」──穂村弘
「人間性が色濃く表れた作品です。黒ずみにちょっとかけてみましょうよ。」──加藤治郎
(短歌研究新人賞選考座談会より)
【目次】
校舎・飛び降り
うしろまえ
眠り男
仙台に雪が降る
魂の転落
黒い歯
ピンクの壁
車にはねられました
この人を追う
人狼・ぼくは
おもらしクン
まばたき
ぬらっ
すばらしい俺
あとがき
【著者プロフィール】
工藤吉生 (クドウヨシオ) (著/文)
1979年千葉県生まれ。宮城県黒川高等学校卒業。
2011年 枡野浩一編『ドラえもん短歌』(小学館)で短歌に興味を持ち、インターネットを中心に短歌を発表し始める。
短歌結社「塔」を経て、2015年より「未来」所属。
2017年「うしろまえ」(20 首)が未来賞受賞。
2018年「校舎・飛び降り」(50 首)が第8回中城ふみ子賞次席。
5月17日、車にはねられる。この日に投函した「この人を追う」(30 首)が第61回短歌研究新人賞受賞。
宮城県在住。愛猫の名はアリス。