くどうれいんさんと東直子さんがコラボレーションした短歌と散文でつむぐ、みずみずしい歌物語です。
【あらすじ】
恋人から結婚を打診されるも、あることが心にひっかかり、素直に喜べないみつき。時を同じくして、東京の街に降り立った不思議な存在・ミメイは、人々の暮らしや心の機微を観察して楽しむ。ひとつの街でふたつの存在が共存し、ときに交差しながら描かれる物語。
【目次】
1 雨つよくふる都市のどこかに
2 なんでもつがい
3 どこにも戻るつもりはないな
4 Choice is yours
5 必ず君のいる夏の
【著者プロフィール】
くどうれいん
歌人・作家。1994年生まれ。岩手県盛岡市出身・在住。著書に、第165回芥川賞候補作となった小説『氷柱の声』、エッセイ集『わたしを空腹にしないほうがいい』『虎のたましい人魚の涙』『桃を煮るひと』、歌集『水中で口笛』、第72回小学館児童出版文化賞候補作となった絵本『あんまりすてきだったから』などがある。
東山直子
歌人・作家。1996年歌壇賞受賞。2016年『いとの森の家』で第31回坪田譲治文学賞受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』など。小説に『とりつくしま』『さようなら恋』『階段にパレット』ほか。歌書に『短歌の時間』『現代短歌版百人一首』、エッセイ集に『千年ごはん』『愛のうた』『一緒に生きる』など。近著に短編集『ひとっこひとり』。