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三宅香帆『娘が母を殺すには?』(PLANETS/第二次惑星開発委員会)

2,420円

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「母」の呪いに、小説・漫画・ドラマ・映画等のフィクションはどう向き合ってきたのか? 『人生を狂わす名著50』『文芸オタクの私が教えるバズる文章教室』の三宅香帆が、「母」との関係に悩むすべての「娘」たちに贈る、渾身の文芸評論! 「毒母」「呪い」「母がしんどい」「母が重い」――いまや社会現象となっている「母と娘の葛藤」は、フィクション作品の中でも繰り返し描かれ、その解法が探られてきた。 本書では、注目の若手批評家・三宅香帆の視点をもとに、「母と娘の物語」を描いた作品を分析し、「母娘問題」のひとつの「解」――「母殺し」の具体的方法を提示する。 「あまりに物騒なタイトルに、いささか驚いた人もいるかもしれないが、もちろん「母殺し」とは、物理的な殺人を意味するものではない。そうではなく、本書で主張したいのは、古来多くのフィクションが、息子の成熟の物語として「父殺し」を描いてきたように、娘もまた精神的な位相において「母殺し」をおこなう必要があるのではないか、ということだ。」――まえがきより 【本書で取り上げる作品一覧】 『イグアナの娘』『ポーの一族』『残酷な神が支配する』萩尾望都/『砂時計』芦原妃名子/『日出処の天子』山岸凉子/『イマジン』槇村さとる/『なんて素敵にジャパネスク』氷室冴子/『乳と卵』川上未映子/『爪と目』藤野可織/『吹上奇譚』『キッチン』『大川端奇譚』吉本ばなな/『銀の夜』角田光代/『凪のお暇』コナリミサト/『SPY×FAMILY』遠藤達哉/『Mother』『カルテット』『大豆田とわ子と三人の元夫』坂元裕二/『くるまの娘』宇佐見りん/『愛すべき娘たち』よしながふみ/『私ときどきレッサーパンダ』ドミー・シー/『娘について』キム・ヘジン/『肥満体恐怖症』『最愛の子ども』松浦理英子/『母という呪縛 娘という牢獄』斎藤彩 【目次】 まえがき 第一章 「母殺し」の困難 1 母が私を許さない  ・「それは母が、ゆるさない」  ・2018年の滋賀医科大学生母親殺害事件の存在  ・「私の行為は決して母から許されません」  ・なぜ「母から許されたい」と思ってしまうのか  ・ 大人になるとは「父殺し」をすることである  ・どうすれば「母殺し」は可能になるか?  ・「できれば母/娘と仲良くいたい」  ・「母と娘の物語」を読む  2 母が死ぬ物語―「イグアナの娘」『砂時計』「肥満体恐怖症」  ・「イグアナの娘」と母の呪い  ・『砂時計』が見せる「母殺し」の困難さ  ・「肥満体恐怖症」と母への愛着  ・「母を許せない自分」を愛せない  3 「母殺し」はなぜ難しいのか?  ・戦後日本の専業主婦文化が生んだ母娘密着  ・「母」が専業主婦じゃなくなっても  ・ ジェンダーギャップと娘にケアを求める母  ・「母殺し」が困難な社会で  第二章 「母殺し」の実践 1 対幻想による代替―1970~1980年代の「母殺し」の実践  ・『残酷な神が支配する』と母娘の主題  ・「母に代わるパートナーを見つける」という「母殺し」  ・「ポーの一族」と永遠のパートナー  ・落ちる母、飛ぶ娘  ・山岸凉子のキャラクターはなぜ「細い」のか?  ・『日出処の天子』の母の嫌悪とミソジニー  ・「母と娘の物語」として読む『日出処の天子』  ・母の代替の不可能性  ・『日出処の天子』「ポーの一族」それぞれの代理母  ・厩戸王子が「母殺し」を達成する方法はなかったのか?  2 虚構による代替―1990年代の「母殺し」の実践  ・アダルト・チルドレンと1990年代  ・1990年代の「自由な母」という流行  ・戦後中流家庭の「親」への抵抗  ・「母のような女になること」がゴールの物語  ・「母殺し」の必要がない「理想の母」  ・「理想の母」は母への幻想を強化する  ・現実に「理想の母」は存在しない  ・『なんて素敵にジャパネスク』と母の承認  ・なぜ瑠璃姫の母は死んだのか?  ・母のいない世界で、娘は自由に生きられる  3 母を嫌悪する―2000年代以降の「母殺し」の実践  ・『乳と卵』が描いた、母への嫌悪  ・川上未映子が『乳と卵』を描いた時代  ・『乳と卵』の達成と限界  ・「母殺し」の物語としての『爪と目』  ・『爪と目』が浮き彫りにする「母殺し」の困難さ  ・団塊ジュニア世代と「毒母」の流行  第三章 「母殺し」の再生産 1 自ら「母」になる―もうひとつの「母殺し」の実践  ・『銀の夜』と母娘の「生きなおし」  ・自己実現の規範の再生産  ・「母殺し」の実践としての出産  ・『吹上奇譚』と終わらない「母殺し」  ・吉本ばななと「母になろうとする娘」  ・『キッチン』とごはんを用意する「母」  ・ごはんをつくらない「母」  ・「大川端奇譚」の無自覚な娘  ・母からの規範に気がつかない娘  2 夫の問題  ・「母殺し」の実践と困難  ・『凪のお暇』と母の規範の再生産  ・夫の逃走、娘によるケア  3 父の問題  ・シングルファザーの育児物語  ・なぜ『SPY×FAMILY』のアーニャは人の心が読めるのか  ・『Mother』の物語において「父」はいなくてもいい  ・『カルテット』と夫婦のディスコミュニケーション  ・坂元裕二の主題としての「コミュニケーション」  ・『大豆田とわ子と三人の元夫』の提示したディスコミュニケーションの解決策  ・「甘えさせる母」としてのシングルマザー  ・3人の息子に囲まれた大豆田とわ子  ・子どものいる夫婦の対等なコミュニケーションは描かれ得るか?  第四章 「母殺し」の脱構築 1 母と娘の脱構築  ・母娘の構造  ・「母殺し」の達成条件  ・母娘関係の脱構築  ・新たな規範を手に入れる  ・母の唯一無二性から脱却する『愛すべき娘たち』  ・『私ときどきレッサーパンダ』と更新される「母殺し」  ・ 母のコンプレックスが娘のチャームになる  ・母の規範が破られるとき  ・他者への欲望に気づくことで、母の規範を相対化する  2 二項対立からの脱却  ・『娘について』が描いた「母にできること」  ・母の規範、娘の幸福  ・娘以外の他者を入れる必要性  ・甘いケーキだけが幸福ではない  ・母娘が、お互いを唯一無二の存在だと思わないために  3 「母殺し」の物語  ・自分の欲望を優先する  ・厩戸王子はどうすれば「母殺し」ができたのか?  ・ひとつの解を提示する『最愛の子ども』  ・娘たちよ、母ではない他者を求めよ  ・母娘という名の密室を脱出するために  ・「母殺しの物語」を生きる  あとがき  【著者プロフィール】 三宅香帆 (ミヤケカホ) (著/文) 文芸評論家。1994年生まれ。高知県出身。京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了。著作に『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』、『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない―自分の言葉でつくるオタク文章術』、『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』、『人生を狂わす名著50』など多数。

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