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川野芽生『幻象録』(泥文庫)

1,980円

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雑誌『現代短歌』(現代短歌社)誌上で、2019年3月号〜11月号に連載していた「歌壇時評」および2020年1月号〜2023年11月号に連載していた「幻象録」が、『幻象録』(泥文庫003)という一冊の本にまとまりました。 何の本かというと、短歌の時評のようでもあるし、短歌に限らず文芸評論のようでもあるし、割と社会の話をしているようでもあるし、時には日記のようなエッセイのようなものだったりもします。 内容 結局のところ、ずっと、文学と社会の関わり、この社会とは無縁でいられない、無垢でいられない文学が果たさなくてはならない責任、のことを書いていたようです。 目次を開くと、文学における倫理と「政治的正しさ」とは何か、差別表現とは、「表現の自由」とは何か、「価値観の変化」や「多様性」、「分断」といった言葉の濫用によって曖昧にされているのは何か、などのトピックが並んでいます。 私は、ずっと、怒りながら書いていました。「あとがき」にも「怒り」について書いているくらいです。 わたしの文章に美質があるとすれば、感情と論理が切り離されていないところだろうと思う。(略)わたしは感情を殺すことなく、むしろ研ぎ澄ませて外界と相対し、心が知らせたことを論理的に整理し、分析して、他者と共有可能なかたちにしようとしてきた。わたしはずっと怒っていて、同時に、その怒りを開かれた場に置こうとしていた。そうなのだと思う。 (「あとがき」より) 怒っていて、怒りを殺さず、怒りをぶつけるのでもなく、丁寧に言葉にして手渡すことが贈り物になると信じて書き続けていたと思います。 できるだけ善くありたい、この社会をすこしでも善くしていきたいという願いが愚直なくらい表れた文章でもあると思います。 こんな人におすすめ ・短歌に関心がある人 ・文学と社会の関わりに関心がある人 ・評論が読みたい人 ・表現と「差別」や「多様性」、「ハラスメント」などについて考えたい人 ・怒りや違和感を持っている人 etc. (川野芽生ホームページより引用)

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