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チョ・ナムジュ ほか『ヒョンナムオッパヘ』(白水社)

1,980円

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『82年生まれ、キム・ジヨン』の著者による表題作を収録! 「ヒョンナムオッパへ」の主人公は、ヒョンナムに恋をし、精神的に支配されながら、それが暴力であるということにも気づいていない。あとからそれに気づくという小説を書きたかった。 ――チョ・ナムジュ 嫁だからという理由で、妻だからという理由で、母だからという理由で、娘だからという理由で受けてよい苦痛はない。ただ女だからという理由だけで苦しめられてよい理由などない。 流さなくていい涙を流さなくてすむ世の中を夢見ている。 ――チェ・ウニョン #Me Too運動の火付け役ともなった『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著)が韓国で100万部以上の売り上げを突破し、大きな話題を呼んでいる。本書は韓国でその人気を受けて刊行された、若手実力派女性作家たちによる、初の書き下ろしフェミニズム小説集の邦訳である。 チョ・ナムジュによる表題作「ヒョンナムオッパへ」の主人公は、地方出身の女子。ソウルの大学に進学して、先輩のヒョンナムに恋をし、彼に守られて10年以上青春期を過ごすが、実際には何もかも彼に操作されていたと気づき……。『82年生まれ、キム・ジヨン』では、女性として生きる上で直面する様々な困難や疑問が提示されたが、本作では実際に行動を起こすところまで踏み込んでいる。 ほかに、母親との葛藤を抱えた女性の主人公が、弟の結婚を契機に母との関係、女性としての生き方に思いを巡らす「あなたの平和」、受験を控えた中学生の息子と小学生の娘の問題に悩む専業主婦の複雑な感情に光を当てた「更年」など、各篇に描かれている事例は、日本の各世代の女性たちの共感を呼ぶ。 また、韓国の男性社会の暴力性への違和感を、都市空間への違和感として象徴的に描いた「すべてを元の位置へ」や、ハードボイルドの男女の役割を入れ替えたサスペンス仕立ての「異邦人」、宇宙空間での出産をテーマに、女性のクローン人間と雌犬とロボットの心温まる交流を描いた「火星の子」など、フェミニズムへの多彩なアプローチを楽しめる。 目次 「ヒョンナムオッパへ」チョ・ナムジュ 「あなたの平和」チェ・ウニョン 「更年」キム・イソル 「すべてを元の位置へ」チェ・ジョンファ 「異邦人」ソン・ボミ 「ハルピュイアと祭りの夜」ク・ビョンモ 「火星の子」キム・ソンジュン 解説:斎藤真理子 著者プロフィール チョ・ナムジュ他 (チョ ナムジュ) (著/文) 【チョ・ナムジュ】1978年、ソウル生まれ。2011年、第17回文学トンネ小説賞に長篇小説『耳をすませば』が入選して作家活動を始めた。第2回ファンサンボル青年文学賞、第41回今日の作家賞を受賞した。長篇小説『82年生まれ、キム・ジヨン』(斎藤真理子訳、筑摩書房)が百万部を超えるベストセラーとなる。その他の作品に『彼女の場合は』(2018年)がある。 斎藤 真理子 (サイトウ マリコ) (翻訳) 翻訳家。パク・ミンギュ『カステラ』(共訳、クレイン)で第1回日本翻訳大賞を受賞。訳書はほかに、パク・ミンギュ『ピンポン』(白水社)、『三美スーパースターズ』(晶文社)、チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』(河出書房新社)、ファン・ジョンウン『誰でもない』、ハンガン『ギリシャ語の時間』、チョン・ミョングァン『鯨』(以上、晶文社)、チョン・スチャン『羞恥』(みすず書房)、チョン・セラン『フィフティ・ピープル』(亜紀書房)、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)など。

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