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詩集『しがらみの街』
柴田康弘
四六判、上製、120ページ
定価:本体2,200円+税
ISBN978-4-86385-659-2 C0092
風を切り裂く鳥の声
くずれていく穀雨の町
死者たちの深い吐息
生まれたばかりの夏のひかり
骨のない道化師のような夜
十月の空を飛翔する
冷たさのなかに宿る命
十二月の霧がとどまっている
しがらみの街に……
『しがらみの街』は私の第二詩集です。
「しらがみ」という言葉に、みずからの作品そのもの、また、あらがっていく対象そのものという両義的な意味を込めています。
楽しくあらがい続けることこそが、私にとって、作品を書き続けることであり、生きていくことであると思えます。
―「あとがき」より
【著者プロフィール】
柴田康弘(しばた・やすひろ)
1954 年 兵庫県西宮市生まれ
詩誌「ブラギBragi」編集人「九州文学」同人
福岡県詩人会会員
日本詩人クラブ会員
2015 年 詩集『海辺のまちの小さなカンタータ』