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笠井康平『さみしがりな恋人たちの履歴と送信』(いぬのせなか座)

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2,750円

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紹介 どうして、いつまで、どうやって、 僕らは物語(おはなし)を作るのだろう。 いくつもの時代のカルチャーを経巡りながら、 ささやかに失われてばかりの生と語りの歴史をかたる、 言葉に恋する新時代の物語撰集。 ---- [推薦] 町屋良平(小説家) この本は言葉への恋愛小説だ。恋は苦しい。まるで人生みたいに? 恋は醜い。まるで人間みたいに? 恋は美しい。まるで世界みたいに? 恋は重い。まるで生死みたいに? 私は言葉より早く死んじゃうのに、どうしてこの小説は言葉を愛せると信じさせてくれるのだろう。 山内マリコ(小説家) 若さという足かせ、時代という苦難、増殖するノイズ……それらを「言葉」で超克しようと格闘した日々の全記録。東日本大震災からコロナ禍までの“極私的な自粛期間”に創作されたすべての作品は、信じるに足る、永遠の宝物だ。 ---- ◉「いぬのせなか座」メンバーのほか、「原稿料」や「契約(書)」について考えるメディア「作家の手帖」共同編集長を務め、『ユリイカ』『早稲田文学』『S-Fマガジン』など各誌で活躍してきた著者による、待望の初作品集。 ◉人々は変化するメディア環境のなかで、どのように自分のための物語をつくり、それを支えに生き、あるいは失敗してきたのか。中世の和歌文化から近代の歴史物語、近未来の観光・医療まで……なにより東日本大震災とコロナ禍のあいだにあったはずの「時代の気分」をめぐりながら、世代意識とリテラシーのへだたりをつなぎ直す、小説・詩歌・批評・日記などの形式を用いて編まれた画期的20編。 ◉それ自体作品として読める全編自作解題(1.5万字)つき。 ◉カバーなし・仮フランス装の洒脱なデザイン。帯を外すと洋書風にもなる、存在感のある装釘です。 目次 まえがき Ⅰ 漢字が苦手なその子の宿泊と郵便 じゃないけど、似たもの――60年代少女小説 情報社会の大悪党――あるいは弊社の石井GM こよみのうた Ⅱ プリティ・リトル・ベイビーズ 彼と僕の大事な恋人たち ふたりと、それを分け合うこと 描写の向こうで眠りたい Ⅲ 荒木さんの退職 空間とその美女のアドバタイズ ストイコビッチのキックフェイント 清潔でとても明るい場所へ Ⅳ 識字率と婚姻のボトルネック オキナワ医療観光公社 つづかない組織はどうすれば歌えるのか 家柄 Ⅴ うつさないように 世間体とレソロジカ よものよのもの ファースト・マカロニペンギン 自作を語る はじめての現代文芸撰集 前書きなど  正直なうそつきでありたいと思っていた。そんなの無理なのにね。この言葉で書かれ、読まれたこと、そのすべてをふり返ってみよう。すぐにわかるよ。僕らは何も覚えていられないし、決して忘れもしない。昔からずっとそうだった。だれもが冷たい部屋にいる。  ごく穏やかにいえば、この本には、冷笑と情動のあいだにある「ずっと大切な忘れもの」が書かれている、といえるかもしれない。そこがついえて、消えて、なくなったあと、いつまでも離れられないひとのための作り話だ。良識を傷つけるドラマであり、小声で歌えるラブソングであり、この島国が過ごした時代の姿でもある。 笠井康平 著者プロフィール 笠井康平 (カサイコウヘイ) (著/文) 1988年生まれ。著書に『私的なものへの配慮No.3』がある。他の著作に「文化芸術の経済統計枠組みはいかにしてテキスト品質評価指標体系の開発計画に役立つのか」「現代短歌のテキストマイニング――吉田恭大『光と私語』(いぬのせなか座)を題材に」「場所(Spaces)」(共著者:樋口恭介)「10日間で作文を上手にする方法」シリーズなど。「もの書き」が生活に役立つ知識を持ち寄るメディア「作家の手帖」の共同編集長として、日本初訳のヴァージニア・ウルフ『灯台へ』(葛川篤訳)復刊にも携わる。 X(Twitter):https://x.com/kasaikouhei 四六変形判 縦180mm 横128mm 厚さ24mm 340ページ 仮フランス装 価格 2,500円+税 ISBN978-4-911308-08-0

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