
福岡で2024年からスタートした上映イベント「W iii Z」。今回は「out of nowhere」と題し、遠藤幹大さんの過去作『ジャンヌの声』『それがどこであっても』の2作品を上映。映画作品が秘めている映像と音についてのその豊かな体験と思考について、会場でのトークと併せて、このzineでも展開する。
zineは映画の「音」を軸に贅沢な執筆陣/インタビュー内容で制作。
上映作品の批評として『ロバート・アルトマンを聴く — — 映画音響の物語学』の山本祐輝さん、音楽ライターとして様々なメディアで活躍されるimdkmさんから必読の文章を寄稿いただき、また今回の両作品の録音・整音をされた西垣太郎さんからは、実制作をなぞりながら、その裏で繰り広げられる丹念な哲学的思考の過程を追った濃密なルポルタージュを寄せていただきました。
今回の企画には「映画」「戦争、ジェノサイド」「音」というテーマで取り組んだ面も大きくあり、菅梓さんからの文章は短いながらぜひ多くの方に読んでいただきたいです。
B4サイズ両面で14ページ約10万字ほどのぎっしりボリュームで、読者の映画の見方/聞き方を変える可能性を秘めたzine爆誕です。
feature
【critic:『ジャンヌの声』】
「彼女」の声を聴くために
— — 遠藤幹大『ジャンヌの声』の音響的想像力/山本祐輝
耳と目/寺田寅彦(青空文庫より転載)
『ジャンヌの声』について/西垣太郎
【critic:『それがどこであっても』】
(空虚な依代としての、あるいはバディとしての、
またあるいはただのモノとしての)ダミーヘッドについて/imdkm
feature plus
音という虚構を前に/丸尾啓人
その音が日常になる時、世界は間違っている/菅梓
Soundtracks
インタビュー/「サントラナイト」レギュラーDJ・Atok&OKADAVINCI、コーヒーアンドシガレッツ店長・山口孝志
B-side
祖母の耳/森重裕喬