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吉川宏志『石蓮花』

2,200円

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第70回 芸術選奨文部科学大臣賞 第31回 齋藤茂吉短歌文学賞 ダブル受賞! 初めのほうは見ていなかった船影が海の奥へと吸いこまれゆく その瞬間を、その感情を、わたしは確かに知っている。知っているからもう充分なのに、吉川さんの歌はバレンを何度も押し当てるがごとく、過去と未来の記憶を鮮明に浮き上がらせるのだ。 ――椰月美智子 母が亡くなる二日前の夕方、かすれた声で「アビカンス、アビカンス」と、繰り返しつぶやいていた。母が若かったときに見たこの石の花が、夢の中にあらわれてきたのかもしれない。 言葉は、生と死の境界をふっと超えて行き来することがある。短歌の言葉もそれに深く関わっているように思う。普通ならばすぐに消えてしまう声を、目に見えない遠いところへ届けようとする試みが、歌を作るということではないだろうか。(あとがきより) 【著者プロフィール】 吉川宏志(よしかわ・ひろし) 1969年宮崎県生まれ。京都大学文学部卒業。現在、京都市在住。 1995年、第1歌集『青蝉』を刊行。翌年、第40回現代歌人協会賞を受賞。 2016年刊行の第7歌集『鳥の見しもの』で、第21回若山牧水賞と第9回小野市詩歌文学賞を受賞している。 歌集には他に、『夜光』、『海雨』、『曳舟』、『燕麦』などがある。 評論集に『風景と実感』、『読みと他者』など。 塔短歌会主宰。京都新聞歌壇選者。 Twitter:@aosemi1995 http://www.kankanbou.com/books/tanka/gendai/0355

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